GRCの製造方法は、高強度パネルに適したダイレクトスプレー法と、量産化に対応したプレミックス法が主流です。
セメント或いはセメントモルタルのスラリーをポンプで圧送し、スプレーガンで型枠面に吹付けると同時に、耐アルカリガラス繊維のロービングをスプレーガンに内包されたカッターで所定の長さに切断しながら、噴霧状態のセメントモルタルスラリーと同時に、型枠面に吹付け成形する。
セメント或いはセメントモルタルと、予め所定の長さに切断した耐アルカリガラス繊維のチョップドストランドをミキサー中で混合し、型枠の中に流し込むか、この混合物を押出しやプレスなどで成形する。
日本GRC工業会はGRC製品の規格を定めています。この内、GRCの材料規格は日本建築学会のJASS18(塗装工事)及びJASS23(吹付け工事)に採用されています。また、JASS27(乾式外壁工事)5節GRCパネル外壁工事に掲載されています。材料及び調合の概要は下記の通りです。
セメント | JIS R 5210ポルトラルセメント、JIS R 5211高炉セメント及び JIS R 5213フライアッシュセメントに規定するセメント又はGRCセメント(高アルミナ低石灰型の特殊セメント)など。 |
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ガラス繊維 | ジルコニアを16%以上含有する耐アルカリガラス繊維。 |
骨材 | JASS 5鉄筋コンクリート工事及びJIS A 5002構造用軽量コンクリート骨材に規定する細骨材、高炉スラグ及び軽量骨材。 |
水 | JASS 5 に規定する練り混ぜ水。 |
混和材料 | 減水剤、起泡剤、防水剤、収縮低減剤、着色顔料、膨張材、シリカヒューム、フライアッシュ、高炉スラグ微粉末などで使用上及び品質に有害な影響のないこと。 |
骨材セメント比(S/C) | 0~1 |
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耐アルカリガラス繊維含有率(%) | 2~8 |
比重 | 1.3~2.3 |